今期のインフルエンザの流行予測とワクチンについて

1)インフルエンザは流行時期、感染者数は昨年と同様と予想

※オーストラリアでの季節性インフルエンザ流行状況(2025年8月10日時点)

出店→オーストラリア保険省(インフルエンザ流行予測するうえで南半球の状況は参考になります)

南半球のインフルエンザの流行状況は、その年の北半球の流行を予測する上で重要です。オーストラリア保健省のデータから、今年のインフルエンザの報告数(紺色の線)は昨年(水色の線)と同様、初秋から増加し始め、ピークは冬に迎えていますが、昨年よりやや感染者数が少ない印象です。
年齢別では、5~9歳、0~4歳、10~14歳の順で報告数が多くなっています。

注射用ワクチンで使用される株

【A型株】
A/ビクトリア/4897/2022(IVR-238)(H1N1)
A/パース/722/2024(IVR-262)(H3N2)
B型株】
B/オーストリア/1359417/2021(BVR-26)(ビクトリア系統)

2)経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト®点鼻液)

  • 昨年から適応となった鼻腔内に噴霧する弱毒生インフルエンザワクチンです
  • このワクチン液に含まれるインフルエンザウイルスは、25℃の低温でよく増殖するウイルス(低温馴化cold-adapted)を培養を重ねることで、ほとんど病原性がなくなっています(弱毒化attenuated)。そして、鼻腔内から投与されたこのウイルスは、36~37℃ぐらいの人間の体内では、成育するには高温すぎる環境のため、増殖しにくくなります(温度感受性化temperature-sensitive)。
  • 対象年齢:2歳以上19歳未満
    接種回数:1回
    副作用:鼻水、鼻つまりなど鼻炎の症状が約半数(40~50%)、発熱、咽頭痛(10%)いずれも数日で改善します。
    重大な副作用としてはショックやアナフィラキシー
  • 接種方法は専用の器具を用いて、左右の鼻の中に0.1mlずつ、計0.2ml噴霧

<摂取できない方>

・今までに喘鳴を指摘されたことのある方、1年以内に喘息発作があった方
・心疾患、肺疾患・喘息、肝疾患、糖尿病、貧血、神経性疾患など慢性疾患をお持ちの方
・免疫不全者と接触を持つ方
・アスピリン内服中の方
・妊婦、または妊娠の可能性のある方
卵摂取でアナフィラキシーの既往がある、ゲンタシンアレルギー方
過去4週間以内に、生ワクチンの接種をしている方
・ステロイドなどの免疫抑制剤を使用中の方

フルミストで使用されるワクチン株

【A型株】
A/ノルウェー/31694/2022(H1N1)
A/パース/722/2024(IVR-262)(H3N2)

B型株】
B/オーストリア/1359417/2021(BVR-26)(ビクトリア系統)

注射用ワクチンとフルミストで使用されるワクチン株は一部異なっていますが、いずれも今期の予測流行株となっており、効果は期待できると考えられます。